当日の模様のダイジェストはこちらの動画からご覧いただけます。
ポルシェエクスペリエンスセンター東京=ポルシェブランドを体感できる日本初の施設
千葉県木更津市で誕生した日本初の施設、それがポルシェエクスペリエンスセンター東京(以下、PEC東京)です。ポルシェブランドを体感できる施設で、広大な敷地がありポルシェの試乗体験ができます。
ポルシェエクスペリエンスセンター東京
https://porsche-experiencecenter-tokyo.jp/
また試乗体験のみならず、施設内ではポルシェが展示されているスペースやショップやカフェ・レストランなどポルシェブランドを様々な角度で体感できる仕掛けがあります。
そこで今回、行われたイベントというのが「モーニングミッション」です。
Morning Mission(モーニングミッション)=朝にポルシェオーナーが一堂に集まりコーヒー片手に語り合うイベント
このモーニングミッションは毎月第3日曜日の朝にポルシェオーナーが集まり、コーヒー片手に語り合いをします。そこでポルシェオーナー間のコミュニティを醸成することが狙いです。
私たちはそこで出されるコーヒーについて今回任せられることとなりました。
現地での調査、担当者へのヒアリング
3月で3回目となるこちらのイベント。私たちはまずこのイベントに参加する前に、2月開催時に実際に現地調査を行いました。
まずどのような場所でどういう提供をしているのか、そしてユーザーが求めているものが何であるのかを自分たちの目で判断していきます。
今回、見て行ったポイントは提供場所とお客様がどこで楽しんでいるかの2点でした。
ガレージに近い空間での提供、珈琲をもった方達が外にでていき、駐車場にずらっと並んだポルシェを見ながら楽しそうに話す姿でした。そこで提供時間は1時間半あまり、200杯近くのコーヒーを提供します。
まずは現地を見ることで条件を知り、そこで最大のパフォーマンスを発揮するためにどういう提供スタイルがベターかを探りました。
「説明時間が限られるなかでいかに理解していただくか」
今回の最大の課題は「説明時間が限られるなかでいかにわかっていただくか」でした。
普段の営業ではお客様自身に納得していただくために、私たちがわかりやすい言葉で説明をして、必要であれば粉の香りを嗅いで決定していただく流れをとっています。その流れのなかで理解をしていただくのですが、今回はその時間はありません。
そのため、わかりやすい何かで勝負することが求められました。
スペシャルティコーヒーの味わいの要素でわかりやすい要素に絞る
今回はわかりやすさの追求を求めて、甘さに特化したイベントオリジナルのブレンドをつくることとしました。
店舗で展開していた冬のTHE SWEETとは異なり、深煎りを多くは使用せず甘さ、質感、酸味の質の順番にそれらがバランスよく感じられるスペシャルティコーヒーらしいブレンドを作成しました。
それが私たちが届けたいスペシャルティコーヒーが持つ本質的な魅力だからです。

説明はコンパクトに、聞いたことに対してストレートに答えていくスタイル
提供で1人に費やせる時間は注ぐ間の5秒程度です。
その中でいかにわかりやすく伝えていくかが大切です。私たちの店舗のことはその後の所長との公開インタビューですでにお話することが決まっていたため、味わいのみに特化してお話をしました。
「このコーヒーはスペシャルティコーヒーが持つ甘さに注目してブレンドしました。お楽しみください。」
以上です。この言葉を伝えることでどういう反応を示すかで後の言葉を変えていきました。

コーヒーの味わいはホスト側全員が納得するものを。
今回、イベントの前に担当者の佐藤さん、アーンド・シュトルマン所長、レストランのマネージャー、総務担当者も店舗にいらっしゃり、コーヒーを事前に飲んでいただきました。その際、我々の今回の意図も踏まえて説明をいたしました。
納得していただいた上で、アーンド所長からこのイベントで私たちに何を求めているのかということについてお聞きすることもできました。それがポルシェのフィロソフィー(哲学)との関連性を持たせるということです。
『DRIVEN BY DREAM』
ポルシェのフィロソフィー(哲学)の一つです。ポルシェの創業者フェルディナント・ポルシェもその言葉で夢を実現したように、自分が持つ夢によって自分を駆り立てるという言葉です。
今回、このフィロソフィーと絡めて意見を交わすことでTHE COFFEEを招待した理由を来ていただいた方に感じていただきたかったのだと感じました。

THE COFFEEの”夢”
私たちの夢は本質を伝え、掛け合わせの価値を創造することで、「バリスタ」という仕事を生業とすること、そしてコーヒーで豊かになる人を世の中に増やすことです。そのことをポルシェオーナー200人余りの前でお話させていただきました。

関わる場所、そして人を敬意を持ちながら知り、何が求められているかを感じ取る
私たちはコーヒーに対して敬意を持って何が長所であるか耳を傾けるように、人や場所に対しても同様のスタンスを持っています。その条件に丁寧に合わせた上で私たちが表現したいものを当てはめていくことにより、大きな力を発揮していくものだと感じています。
コーヒーはどの場にあっても違和感なく入り込める力があり、人を繋げる力があります。その力をさらに発揮させるために私たちバリスタの力が必要とされるわけです。