
おかしら日記とは?
THE COFFEEの代表である近井が今まで思ったこと感じたことを
綴っていく新連載企画です。
近井個人のnoteからの転載も行います。
代表の近井が慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)の出身。いつしかコーヒーで母校に還元したいという想いから、
SFCにもある本家おかしら日記から名前を拝借しまして、このような名前にしております。
スペシャルティコーヒーと自分という切り口
なぜここまで狂気的にコーヒーにのめり込むのか。
それは過去から続く様々なストーリーによるもの。
そのストーリーを一つ一つ回想しながら読み解いていきます。
(エピソード集と思っていただいて構いません。)
29歳、横浜駅の雑踏のなかで独立を決める。
今回のエピソードは横浜から再び木更津に戻ろうと決意した日についてです。
(全く知らない人向けに説明をすると、私近井は神奈川県生まれで前職の店舗が木更津のイオンモールにできたことで千葉に縁をいただきます。しかし、店舗の成長が追いつかず3年で撤退。閉店日には500名以上が来店。多くの方からのご支援いただいたこと、また大きな可能性を感じていました。閉店後は都内店舗へ。木更津に戻るかどうするか葛藤の日々が続いていました。)
横浜駅西口を雑踏を
この曲を聴きながら歩く。
3年前、29歳の秋だ。
横浜駅西口のイメージは
僕の暗黒期とともにある。
華の18歳。僕は浪人生だった。
西口にある予備校に親に頼み込んで通わせてもらったものの、
現役時代は受けた大学全て落ちるという自信喪失による自分への絶望でうまくコミュニケーションが取れなくなっていた。
誰とも話さず、というか話せないようになっていた。
100人いるクラスで一番後ろを常に陣取り、休み時間はただ机に突っ伏して音楽を聴く毎日。
クラスでも帰り道でも目が合えば知らない誰かに悪口を言われる気がして、(というか結構な頻度で言われてた笑)
誰とも目を合わせたくないから音楽を聴きながらひたすら目を伏せて歩いていた。
その時が18歳の時で。
そこから11年経って。
29歳は決断のときだった。
僕は何か踏ん切りがつかずにいて、
その踏ん切りをつけたくて、外に出て横浜駅西口の映画館に1人で行った。
クイーンのボヘミアンラプソディを。
無名のシンガーが才能でのし上がり、メジャーデビュー。
その栄光の影で、己の過信からくる弱みが出て欲望に溺れ、大切にすべき人が離れていく。
誰にも分かってもらえない孤独と葛藤を抱える。
そして死に向かう恐怖と向き合いつつも再会した仲間とともに最後のステージに立つフレディ・マーキュリー。
大観衆の前でボヘミアンラプソディを歌いあげる。
エンドロールとともに最後に流れてきたDon’t Stop Me Now
涙が溢れてきて、
僕の中でなにかが湧き上がってきたような気がした。
18歳のあのときは絶望で何もかもに自信が持てずにいたけれど。
今は目指すべきものがあって、達成したいことがある。
だったら経済的なリスクも承知で、
29歳で体も気力も十分なのは今しかないのだから死ぬわけでもないのだから
挑戦してみればいいんだと思った。
その過程ではいろんなことがあるんだろうけど、その確かな熱を自分の推進力に変えるのは今しかないと思った瞬間だった。
「木更津に再びスペシャルティコーヒーを伝える場を作ろう。」
ヘッドフォンのボリュームをあげながら、
西口の大通りを胸を張って歩く自分がいた。
